水道法改正について

改正水道法

今回は12月6日に成立した改正水道法について述べてまいりたいと思います。

どーも。
はじめましての方、はじめまして。
OZ と申します。
以後お見知り置きの程よろしくお願いいたします。

改正水道法について

去る12月6日、水道法が改正されたことは、大きな話題としてマスメディアで流れておりましたので、皆様ご存じのことと思います。

では、何がどう変わったのでしょう。

なるべく簡潔に小難しい言葉無しで述べてまいりたいと思います。

法律本文を見たところで、小難しい法律用語で解り難いですので、国民生活に直接影響のありそうな部分についてのみをクローズアップします。

「改正水道法は民営化法だ!」といった声が多いですが

政府の見解は「施設の所有権を自治体が保持したまま、民間企業に水道事業の運営を委ねるコンセッション方式であるため、民営化ではない」ということになっているようです。

簡単に言うと「水道施設と水を配る責任は役所のもの、企業は役所のものを借りて経営する」ということです。

パリやベルリン等の海外の都市が過去に行ったコンセッションでは、水質の悪化や料金の高騰等の理由で再公営化されたものもあります。

語弊があるといけませんので追加の情報ですが、近年でもフランスやアメリカ等の官民連携契約は9割は契約更新されています。

では、日本で改正水道法によりコンセッション方式が導入された場合、どういった影響があるのかについて考えてみましょう。

実は、水道事業のコンセッション方式については、平成23年にPFI(Private Finance Initiative)法という法律が改正された時から導入は可能でした。

ただし、当時のコンセッション導入条件は、企業に水を配る責任を持たせる必要がありました。

この度の改正では、先ほど述べたとおり、水道施設の所有権と水を配る責任は役所が持つことになりますので、役所の関与を強めた規制を強化したものであるということだそうです。

水質管理等の管理運営や料金の上限設定、運営状況のモニタリングを厚生労働大臣が確認及び検査することとされており、海外で失敗した既存のものとは違って問題は少ないとのこと。

本当にそうなのでしょうか?

大臣と呼ばれる方々は、ほとんど何も知りません。

ただの飾りですので実質は厚生労働省の職員が行います。

もし本当に大臣が直接確認するのであれば、海千山千の民間企業からすれば簡単に誤魔化されてしまうことでしょう。

大臣のなかにも優秀な方もおられるのでしょうけれど、昨今の国会を見る限り、悲しいかな、日本の行く末を委任して大丈夫なのだろうかといった方が目立ちます。

 

さて、PFI法によるコンセッション方式の肝ですが

「民間企業による資金調達のもとに成り立つ」ということです。

ここで質問です。

どのような組織であれ同じことが言えるのですが、組織で一番のパワーを持つポジションとは一体どこでしょうか?

答えは、お金を握っているところです!

どんなに国や自治体が規制したとしても、あれやこれやと理由をつけ、料金上限の上乗せを要求してくるのではないでしょうか。

収益の少ない過疎地などは、真っ先に切り捨てられる可能性もあるでしょう。

災害時の対応にしても、利益優先の企業がどこまでやってくれるのかは不明です。

また、自治体が行うにしてもコンセッションを導入している場合、人員も大幅に削減されているでしょうからまともな対応が出来るとは思えません。

老朽施設の更新等についても、資金提供者の立場から、表に出ない形で口出しするようになり、ギリギリまで更新しないとか、採算の取れないものは更新しないといったことが起きるのではないでしょうか。

仮にコンセッションが失敗した場合であっても、モニタリング要員として組織にいる自治体職員が引き続き業務を行うことが出来るとの見解であるようです。

何を根拠にそのようなことを言っているのかは不明ですが、コンセッションにより人減らしをした後に残った僅かな人員で本当にまともな運営が出来るのかという疑念は払拭できません。

コンセッション導入について、他人(企業)のふんどし(資金)で相撲がとれると、魅力的に考える方もおられるかもしれませんが、それは水道事業に携わる職とは縁のない方々でしょう。

全水道という水道に携わる方々の組合が見解を示していました。

全水道は、日本各地で1日24時間、1年365日、1秒たりとも絶やすことなく水をつくり送りとどける責務を持った労働者が結集する労働組合として、責任ある行動をこれからも展開し続けなければならない。
私たちが求めるは、いま事業の持続性も危ぶまれる多くの課題に直面している水道事業は、それらの課題はこれまでの官民連携の枠を超えた「運営権の設定」などといった民営化的手法によって即解決するものではない。問題はもっと別のところにあると考える。
直面する課題の根本とは、市民・国民全体が水道事業に対する認識を深く持つということであり、市民・国民が水道事業の現状を知り、事業の将来に対してしっかりと関与することができる枠組みを構築することであると考える。
水道法改正案では、法の目的を記す第1条を「事業基盤の強化」に改定する。厚労省では、改正案はその目的に即した内容であるとしている。
全水道はこれまで厚労省に対し、「コンセッション方式」の導入が「事業基盤の強化」の「仕組み」であるよりも、むしろ「コンセッション方式」導入が「事業基盤の強化」を損う危険があることついて警鐘を鳴らしてきた。
しかし、国会審議において現状では、「コンセッション方式」を導入する「仕組み」に係って、改正法案を否決・廃案とすることは極めて困難である。この現状に、水道法改正案の国会審議においては、改正案がその目的とされている「水道事業の基盤強化」をどのように実効あるものとするのか、そのための改正とする審議こそ必要であると考える。
私たちは、水道事業において「運営権」による水道料金を収受する権利が売買対象となり、利権とされるような取扱いを許すことはできない。このことを前提とし、水道法改正案は国会審議において十分に慎重に審議されなければならないし、また同時に広く国民的な議論も求めていく。
「コンセッション方式」による水道民営化路線は、安倍政権の「国策」といえる。大阪市をはじめとして、複数の地方議会ではコンセッション方式による水道事業の民営化が審議されてきたが、いずれも審議未了・継続とされている。コンセッション方式による水道事業に、安全・安心、住民の利益について多くの疑問があり、反対されてきたからに他ならない。しかし一方では、各地方にコンセッション方式による水道事業を推進する動きもある。コンセッション方式」導入への無責任な議論を横行させない取り組みが必要である。
地域で民営化路線に対する総力を上げた取り組みにも備えなければならない。
http://zensuido.or.jp/wordpress/55/

これを自己保身のための詭弁と捉えるか、真に水道の未来を案じていると捉えるかは人それぞれでしょう。

どうあれ、コンセッションの導入は自治体に委ねられることになります。

実際に導入されてみなければ解らないこともありますので、今後の動向を見守るしかございません。

我々国民は、賛同しない法律だとしても行政によって決められたことに対しては「まな板の上の鯉」です。

昨日まで無かったルールでも、発令された日からは従わざるを得ないのです。

消費税が10%になって、それが嫌だと拒んでいたら買い物もできません。

不平不満があろうが、どんなに気を付けていようが、法という圧倒的パワーには勝てません。

ですので、せめて胡散臭い商材から自分の身は自分で守れるようになりましょう。

近い将来、ICOならぬPFI資金調達の無料オファーがあった場合には、内容をよく確認して下さいね。

まあ、そんなものは無いとは思いますが、、、

ではまた。

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